副腎皮質ホルモンの不足 と アレルギー体質の原因
免疫の過剰な戦いを止める 副腎皮質ホルモン
体内に過剰な免疫反応が起こった時、
一時的に 「打ち方やめ!」 という合図として働くのが 副腎皮質ホルモン 。
当然、副腎皮質 ホルモン (糖質コルチコイド) の分泌が不十分になると
アトピー・喘息などのアレルギー性疾患の症状を抑えることが出来なくなり、
免疫反応の暴走が止まらなくなります。
副腎皮質ホルモン と 副腎の疲弊
では、この副腎皮質 ホルモン の不足はどうして起こるのでしょうか?
一つは、アレルギー反応がひんぱんに過剰となる状態が続き、
副腎からのホルモン分泌が連続することで
副腎が疲弊(疲れきってしまう) こと。
もう ホルモンをつくれない! という状態になることです。
ですから、たとえばアトピー性皮膚炎の場合、
一時的なステロイド外用剤 (ステロイドとは、副腎皮質 ホルモン を化学的に合成したもの) 使用は、
炎症部位の過剰な免疫反応を止め、副腎を休ませるために
必要となる場合があります。
ただし、ステロイド外用剤を 長期間、連続使用すると
今度は、体内に副腎皮質ホルモンの飽和状態が続きますから
副腎が休みすぎ、機能が低下し、ホルモンをつくる能力自体が低下してしまいます。
(脱ステロイドを行う時、リバウンド症状がひどい状態で現れるのは
副腎の機能が低下してしまっているためです。)
アトピーにおいては、ステロイドは一時的に使うこと。
これは鉄則です。
ストレス と 副腎の疲弊
副腎が疲弊してしまう原因の第2は、
あまりに大きなストレスが長期間続くことです。
副腎皮質 ホルモン は、ストレスに対抗するホルモンでもあります。
ストレスがかかると副腎皮質 ホルモン が分泌され
・集中力を高める
・筋肉などのタンパクからエネルギーを発生させる
などを行い、ストレスに立ち向かう状態をつくります。 (⇒副腎皮質ホルモンについて)
けれども、過大なストレスがかかり続けた場合、
やはり副腎の負担が大きくなりすぎ、副腎が疲れ切ってしまうのです。
緊張状態を1日の中で連続させず、
リラックスする時間をつくることはとても大切です。
★かならず夜はお風呂に入り、交感神経を休ませること
★抗ストレス作用のあるビタミンC、マグネシウムを取ること
★寝る前に、手・足の指先(爪の付け根の部分)を押し、
リラックスすること
などを行い、副腎を休ませるようにして下さい。
副腎機能 の 回復のために
副腎皮質 ホルモン を きちんと分泌し
正常な免疫の働きを維持するためには、
★腸の環境 を良くすることが大切です。
腸内の善玉菌は、副腎皮質 ホルモンの産生を助ける働きをします。
・オリゴ糖を取る
・食物繊維を取る
・肉を食べすぎない
などに注意して、腸の健全化を図りましょう。
また、
★ビタミンC をしっかり取る
ことも重要です。
副腎皮質 ホルモン は、ビタミンC と コレステロールからつくられます。
ビタミンC は、
水溶性ビタミンといって 数時間で尿として排出され、
体内にためておくことができません。
毎食の食事からきちんと取るようにしましょう。
(ビタミンC,B群 の 水溶性ビタミンは、サプリメントで補ってもOK。
1日1000mg くらいは取るようにしましょう。)
副腎疲労をやわらげるビタミンB2、
副腎皮質ホルモンの産生を助けるナイアシン、パントテン酸など
ビタミンB群もとても大切です。
副腎疲労による副腎皮質ホルモンの不足が
アトピー・喘息・花粉症・鼻炎の原因となります。
ビタミンC、B群をしっかり取りましょう。