鉛 と アトピー・喘息・花粉症


脳や神経系への障害をもたらすとして、EU諸国で徹底した規制が始まり
環境サミットなどでも、世界的な規制強化の課題としてたびたび取り上げられている 
しかし、日本では規制はないに等しい状態のまま。

鉛の害は、特に子供において甚大で、アトピー・喘息・鼻炎の原因にもなります。

 鉛 と アトピー・喘息・花粉症・鼻炎

鉛は、亜鉛、カルシウム、鉄など私たちの体に必要なミネラルの働きを妨害します。

そのことで代謝力が低下し、
皮膚 や 鼻・気道などの粘膜細胞の再生がきかなくなる状態が生まれ
ダニなどのアレルゲンの侵入を容易にしてしまいます。

また、脂質代謝力が低下することで、アレルギー促進型ホルモン物質が多くなる状態が生まれます。

鉛をはじめとする有害ミネラルは
私たちの体のバランスを大きく狂わせてしまうのです。

 鉛 から子供たちを守ろう


鉛は、特に成長過程にある子供たちの 脳・神経に甚大な悪影響を与えます。

2008年、米国のコーネル大学の研究で、
子供の、鉛の血中濃度の高さと IQ(知能指数) に
重要な関連があることが発表されました。
(約200人の子供の、6年にわたる追跡調査結果)

日本でも静岡県立こども病院・加治正行医師らの研究で
親が吸っているタバコの煙に含まれる 鉛 を 子供が吸い込むことで、子供の血中鉛濃度が上がり、知能指数に長期にわたる悪影響が出ることが報告されています。

大人の場合は、血液脳関門 というものがあって
鉛などの有害物質が 脳に入り込まないような仕組みが出来上がっていますが
子供は、これから脳を大きく成長させる必要があるため
この 「関所」 が開いた状態なのです。

鉛が、脳の神経伝達物質の働きを阻害して
子供の脳の機能障害・発達障害
神経症・多動性・言語障害などをもたらします。

妊娠中のお母さんの喫煙は、
胎児に鉛の害をもたらします。
★妊娠中は、ぜひ、禁煙してくださいね。

もちろん、大人の場合も、アトピー・喘息・花粉症・鼻炎などの原因となり
うつ、不安症、精神錯乱、神経症、便秘、高血圧、生殖能力低下、など様々な悪影響をもたらします。

 鉛 の規制をしない日本政府


EUでは2006年7月から、
家電製品に鉛を使うこと禁止し、違反した場合、EU内で製造・販売が出来なくなるなど
徹底した規制を取り始めています。

一方、日本では対応が全く遅れたまま。

ここ数年でも、中国から輸入された おもちゃ、子供向けアクセサリー、クレヨン、レトルト食品、野菜
などから高濃度の鉛が検出されて問題になっています。

基準値の1000倍などとというとんでもない子供向けおもちゃが売られているのです。
(赤ちゃんが口に入れたら鉛が大量に入り込みます)

しかし政府は、販売者に通り一遍の通達を出して終わり。
(問題は、中国というより、日本政府の姿勢にあります)

特にパソコンなどの家電製品において鉛が多く使われており
今後の被害の拡大が心配されています。

 鉛 を追い出す 体の力をつけましょう


鉛などの有害ミネラルの悪影響から身を守るには、
自己防衛しかありません。

まず、水道水の鉛

古い水道配管は、鉛製のものが多く、水道水に鉛が含まれます。
(1995年以前に建築された家屋・マンション場合は、鉛製の水道管の可能性があります)

鉛は、水道の使用が長時間止まった後の水に多くなりますので

  • 朝一番の水道水は飲まない。
  • 朝、バケツ2杯分くらい水を流してから使う。

ことを徹底して下さい。

体内に入った鉛を、排泄する力も大切です。

★亜鉛、マグネシウム、カルシウムなど 
 有用ミネラル をきちんと取ることで
 有害ミネラルの働きを抑えることができます。

★腸の 善玉菌 は、有害物を 分解、排泄する働きをします。
 オリゴ糖、食物繊維 などをしっかり取って、
 腸をきれいにしましょう。

 これは、アトピー・喘息・花粉症・鼻炎を改善する上でも最も大切なことの一つです。
 

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