アトピーを治すには、青魚は有効

青魚のDHA、EPAは、アトピーを治すのに有効です

魚とDHA、アトピー性皮膚炎と食事療法


「動物食の比率」 を15%以下にすることが、
アトピーを治すためには必要です。

そして同時に、アトピーを治すために必要なことは、
その動物食を、肉→にシフトすること、です。

タンパク質は、肉も魚も動物性ですから分解されにくいのは同じです。

違いは、「脂質」 にあります。

「脂質」(脂肪) には、大きく分けて2つあります。

  • 飽和脂肪酸  … 肉
  • 不飽和脂肪酸 … 魚、植物などの脂質・油

飽和脂肪酸は、常温で「固体」。
不飽和脂肪酸は、常温で「液体」です。

つまり、肉の脂肪 (飽和脂肪酸) は、
体内に入ってもドロドロした半固体状で、腸内環境を悪化させます。
腸内環境の悪化はアレルギー体質をつくり、ガンなど様々な病気の原因となります。

一方、魚の脂肪は 「不飽和脂肪酸」 ですから、常温で液体状です。
魚の脂肪は消化しやすいのです。

そして何より、魚の脂肪には、
αリノレン酸系列の「DHA」「EPA」があり、
アトピー・喘息・鼻炎などを治すのに非常に有効なのです。



魚の脂肪(DHA と EPA)には、アトピー、ぜん息をおさえる働きがある

     DHA、EPAと魚の脂肪、アトピー性皮膚炎・喘息と食事療法


ちょっとこみいった話になりますが、
不飽和脂肪酸には、大きく分けて3つあります。
「オメガ3」「オメガ6」「オメガ9」です。  (上の図を見てください。)

  • オメガ3 … αリノレン酸、DHA・EPA(魚)・・・アトピーに対して ⇒ 
  • オメガ6 … リノール酸、 アラキドン酸 (肉) ・・・アトピーに対して ⇒ ×
  • オメガ9 … オレイン酸             ・・・アトピーに対して ⇒  

魚に含まれるDHA、EPAは、オメガ3系列で、
αリノレン酸と同じように、アトピーを抑制する効果を持ちます。

つまり、

  • 魚の 「EPA」 、「DHA」 ・・・ アトピー、喘息の抑制・改善効果
  • 肉の 「アラキドン酸」 ・・・ アトピー、喘息を悪化させる
     という関係です。

肉 → 魚 に動物食をシフトすることは、アトピーを治すうえで重要ということになります。

なぜ、オメガ3系列の油(脂肪酸)が有効なのかについては、
脂肪酸とアトピー」ページの表を見ていただきたいのですが、
体内で変換されてアレルギー性疾患を抑制する局所ホルモンをつくるからです。

特に、EPA は、非常に大切です。 

《 DHA、EPA の効果 》
・アトピー、喘息、花粉症の抑制 ・脳の働きの活性化 ・血液をさらさらにする
・動脈硬化や脳血栓の予防 ・低コレステロール化

DHA、EPAが多く含まれる魚は、青魚で、アジ、いわし、サンマなどがあります。

《DHA、EPAの多い魚》
・アジ ・いわし ・しらす ・サンマ ・まぐろ ・ぶり ・はまち

魚には、DHA、EPA が含まれているだけでなく、
ビタミンB6、ナイアシン、マグネシウム、亜鉛 など
アトピー性皮膚炎、喘息などのを治すうえで必須のビタミン・ミネラルも豊富です。


 食事全体の中での 「動物食」比率 15%以下
 
 これは、大前提ですが、
 そのなかで、肉 → 魚 にシフトすることが必要です。

  • 旬のものを食べる  (DHA、EPA が豊富です。)
  • 新鮮なものを食べる  (DHA、EPA が豊富。ヒスタミンが少ない。)
  • 刺身や寿司などで食べる  (DHA、EPA が取りやすくなります。)
  • さば、サンマを食べる場合は(特に刺身で)、必ず一度冷凍してください。
                          (アレルギーが防げます。冷凍物なら不要です。)
  • 揚げ物はさける   (リノール酸やトランス脂肪酸を、取ることになってしまいます。)
  • 近海ものは避け、なるべく色々な種類の魚を食べる  (有害物質の影響が軽減できます。)

 といったことにご注意しながら、魚を食べていただければと思います。

《魚の旬の時期》

魚の種類季節
あじ6~8月
マイワシ7~10月
ウルメイワシ9~12月
さんま9~11月
ぶり12~2月
まぐろ10~2月

地域や漁港などによって違います。
だいたいの目安にして下さい。


魚アレルギーの方は注意して食べて下さい



魚を食べると、蕁麻疹が出る、目や顔が赤くなる、咳き込む、湿疹がひどくなる、
などの場合は、魚アレルギーの可能性がありますので注意が必要です。

(魚アレルギーか、古い魚にあたったのか、ということもありますので
気になるようでしたら、検査をしてください。)

また、「鮮度が落ちた魚」 は、ヒスタミンというかゆみなどをもたらす成分が増えていますので
鮮度のいいものを選んで食べてください
 ・目が澄んでいる、
 ・うろこがしっかりしている、
 ・トレーに水がたまっていない、
   などを見てください。

ただし、皮膚炎や喘息がひどい状態のとき、体力が落ちているとき、などは
少量食べるか、ひかえるようにしてください。
   (牛肉、鶏肉にもヒスタミンが含まれていますので、同様です。)

アトピー・喘息を治すためには、EPA、DHA を取ることが非常に有効です。
必要量は、サンマなら半切れ程度で十分ですので
少しづつ食べていただければと思います。

ただ魚が無理な場合は、αリノレン酸、EPA、DHA を
「しそ油」 「EPA」 などのサプリメントで取ることをお勧めします。
ビタミン、ミネラル は、野菜や海草、豆類(納豆など)で取るようにし、
必要に応じてサプリメントで補うようにしてください。


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