アレルゲンとなるものは?
アレルゲンとは、アレルギー反応の直接の原因となる 抗原 のこと。
IgE抗体と反応してⅠ型アレルギーを引き起こします。
アレルゲンは、大きく分けると、
- 吸入性アレルゲン
- 食物アレルゲン
- 薬物アレルゲン
があります。
吸入性アレルゲン | ハウスダスト | コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ |
---|---|---|
ペットの毛やあか | 犬、猫、小鳥、ハムスターなど | |
花粉 | スギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサなど | |
カビ | カンジタ、ペニシリウムなど | |
食物アレルゲン | 食物 | 卵、牛乳、大豆、米、小麦、そば、魚貝類など |
薬物アレルゲン | 薬品 | ペニシリン、アスピリンなど |
吸入性アレルゲン
ダニ と ハウスダスト
空気中を漂い、私たちが吸い込むことによって抗原となる吸入性アレルゲン。
特に問題となるのが、室内のハウスダストです。
これは、都市化や家屋の気密化(密室化)によって増加し、
ハウスダストに含まれ、一緒に浮遊するダニがアレルギー性疾患を引き起こします。
ダニは
気温20~30度、湿度70%以上で繁殖力を増し
春から増え始め、7~9月にピークとなります。
一家屋で数百億匹に達することがあり
なかでもヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ がもっとも多くみられ、アレルゲンとなります。
アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー性鼻炎の原因となります。
(⇒ ★ダニとアレルギー性疾患 ★ダニ退治の方法 ★鼻炎の対策 )
花粉
花粉症を引き起こす スギやヒノキなどの花粉。
カモガヤ、オオアワガエリなどのイネ科植物
ブタクサ、ヨモギ などの雑草の花粉のアレルゲンとなります。
花粉の断片が気管に入ると 喘息の原因 にもなりますので注意が必要です。
(⇒ ★花粉の種類 ★花粉の飛散時期カレンダー)
カビ
カビも、アレルギー性鼻炎や喘息の原因となります。
アレルゲンとなるのは カビの胞子。
空気中を浮遊して 吸い込むことでアレルゲンとなるのです。
多湿期の後の乾燥機に増加。
- 梅雨の後
- 9~11月
に増加しますのでしっかり対策しましょう。
ペットの毛やあか
住宅の高層化・集合化によって 室内でペットを飼うことが多くなり
ペットの毛、あか、唾液、小鳥の羽などがアレルゲンとして問題になっています。
ペットのフケはダニの餌となり
住宅に気密化が、影響を大きくしています。
アトピー・喘息・アレルギー性鼻炎の原因となりますので
ペットは室内で飼わないようにすることが必要になります。
食物アレルゲン
食物アレルギーは、「卵、牛乳、大豆」 が3大アレルゲン と言われています。
特に乳幼児・子供の場合は、卵アレルギーが約50%を占め、
牛乳がこれに次いで30%。
古くから日本人が食べてきた大豆にアレルギーを示す子供が多いのはどうしてでしょうか?
遺伝が原因だとすれば、昔から多くの人がアレルギーを起こしていたはずです。
これは大豆が、国産から輸入物に切り替わったことが大きいのでは、と言われています。
輸入大豆の残留農薬などの有害物質の影響が指摘されているのです。
パン、小麦も同様の理由が指摘され
米についても、農薬の問題が大きいと考えられています。
また、体内でアレルギー反応を起こすわけではないのに
同様の症状が現れる 「仮性アレルゲン」 の食品もあります。
- ほうれん草、なす、竹の子 などに含まれる 「ヒスタミン」
- トマト、なす、やまいも などに含まれる 「コリン」
が、かゆみ、蕁麻疹など、アレルギー様の症状をもたらすことがあります。
重要なことは
食べ物 と アレルギー性疾患の関係を考えるとき
- 直接、アレルゲンとなる食べ物
- アレルギー体質をつくる食べ物
が別だということを知っておくことです。
(牛乳のように、アレルゲンであり、同時にアレルギー体質をつくる食品もありますが)
薬物アレルゲン
薬物の使用量の増加とともに、薬物アレルギーが増加しています。
多くは、湿疹などの皮膚症状ですが、ひどい場合はショック症状を起こします。
抗生物質、鎮痛解熱剤、化学療法薬などがアレルギー症状を引き起こします。
とくに、解熱剤アスピリンは、アスピリン喘息アスピリン過敏症を起こします。
アスピリンは、ライ症候群という脳症・肝機能障害を引き起こすことが分かっていて
2001年から、15歳以下には処方できなくなっていますが、
市販の解熱剤には使われている場合があります。
15歳という線引きの根拠も不明ですし、
ひどい場合は死にいたることもありますので注意が必要です。
(解熱剤が必要な時は、アセトアミノフェン が比較的安全です。
小児用解熱剤はほとんどがアセトアミノフェンです。
子供には間違っても、大人用解熱剤を飲ませないようにしてください。)
*解熱剤 「ジクロフェナク」、「メフェナム酸」 も、脳症の原因として
15歳以下への処方が禁じられています。
( こちらも15歳の根拠が不明。 大人にも危険です。)
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