子供は外で遊ぶ! ・・・アトピーを治すために!
過剰なストレスは、アトピーや喘息の大敵です。
(⇒「ストレスとアトピー」)
ただ、子供にとっては、身体的な・適度なストレスは
副腎などの臓器を鍛え、正常な免疫を育てるために、とても必要なのです。
子供は、外で遊ぶ!
アトピー・ぜん息・花粉症・アレルギー性鼻炎にならないために、
治すために!
なぜでしょうか?
適度なストレスが、副腎を鍛え、成長させる!
アメリカでのネズミによる研究ですが、おもしろい結果が出ています。
野ネズミ と 飼いネズミ の比較研究なんですが、
野ネズミは、 飼いネズミ にくらべて、副腎が大きく、
機能も強い、という結果が出ています。
有毒物質の注射による耐性(耐える力)は、
野ネズミは、飼いネズミの 360倍 もあったというのです。
野ネズミは、外敵から身を守り、風雨や気温の変化にさらされながら生きていかなければなりません。
そのためには、副腎髄質からアドレナリンを出し、
副腎皮質から「糖質コルチコイド」を出してエネルギーをつくり、
いろいろなストレスに打ち勝っていく必要があります。
一方、飼いネズミはこうしたストレスがないため
副腎は成長せず、退化します。
人間も同じです。
冷暖房完備の家の中にばかりいれば、副腎は成長せず、
少しのストレスで 「副腎疲労」 をおこして、
免疫システムが正常に働かなくなります。
子供は、紫外線のストレスなどにある程度さらされながら
体を守る 「体の中の力」 をつくって行くのです。
自律神経のバランスを取る
自律神経のバランスがかたよってしまうと、アトピー・ぜん息 の原因となります。
(⇒「自律神経とアトピー」をご覧ください。)
家の中にばかりいると、「副交感神経」 にかたより、
リンパ球 が増えてしまいます。
「過剰な免疫反応が起こりやすい」 状態になってしまうのです。
この面からも、子供は外で遊ぶことが必要、ということになります。
(青少年も同じです。家の中でゲーム、テレビばかりでは、「副交感神経」過多になります。)
環境衛生仮説
また、「環境衛生仮説」 という考え方もあります。
これは、兄弟が多かったり、保育園に早くに入ったりして
細菌やウイルスに感染したことがある子供のほうが
アレルギー疾患にかかりにくい、という疫学的な研究結果です。
これは、20年前のアメリカの研究なのですが、
今では、次のように説明されています。
免疫の 「防衛軍」司令官 のヘルパーT細胞には、
Th1 と Th2 があります。
かんたんに言うと、Th2 が増えてしまうとアトピーになりやすくなります。
Th1とTh2の関係は、一方が増えると、一方が減る関係にありますから
Th1 を 増やすことが必要になります。
そして、Th1 は、細菌やウイルスに感染すると増えるのです。
つまり、なんだか 逆説的 に感じられるかもしれませんが
正常な免疫の力 を育てるには、
過剰な 「抗菌」 は、むしろ良くない、ということなのです。
もちろん、いったん ダニ や カビ のアレルギーが出てしまった場合は
ダニ対策、カビ対策 で、掃除をこまめにすることは必要です。
また、家の中の 「殺虫剤」 や、新建材などの有害化学物質 などは、
徹底的に気をつける必要があります。
ただ、家の外のバイ菌などに過度に神経質になる必要はない、ということです。
(新型インフルエンザが流行っていますので、うがいや手洗いの癖つけ は必要ですが。)
炎症を起こしている場所だけはしっかりガードして
なるべく外で遊ばせるようにしてくださいね。
元気に外で遊ぶ!
副腎が鍛えられ、ホルモンバランスが正常になります。
そして自律神経もバランスが取れるようになり、
アトピー・ぜん息が治るための 「体の力」 がつくられていくのです。
紫外線には注意してください
ただし、問題もあります。
オゾン層の破壊によって、かつてより紫外線が強くなっていることです。
紫外線は活性酸素を発させ、肌細胞を壊す働きをします。
アトピーのお子さんの場合、陽にあったているところが症状が強く出ていないか確認して
日差しの強い日は、帽子や長袖などでカバーしてあげてください。
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