アトピー・喘息・花粉症の原因・・・「 肉の脂肪

アトピー・ぜんそくを悪化させる、肉の脂肪

 「動物性 タンパク質」 が、アトピー・喘息などの原因です。  (⇒前ページ)

さらなる問題は、「肉の脂肪」 (アブラ) です。

肉の脂肪は、次の2つをもたらします。

 (1)「飽和脂肪酸」 によって、腸内環境が悪化する。(悪玉菌が増える)
 (2)「アラキドン酸」 によって、アトピーが悪化する。

アレルギー と 飽和脂肪酸



脂質の分類とアトピーの関係を下に示します。

    脂肪酸の分類、アトピーと食事


「脂質」 は、植物油や、肉・牛乳・魚・卵などに含まれている油脂のことで
「脂肪酸」 は、脂質を構成する部品、と考えていただければいいと思います。

図の上のほうを見ていただきたいのですが、
「脂肪酸」 は、「飽和脂肪酸」 と「不飽和脂肪酸」 に大きく2つに分かれます。

  • 飽和脂肪酸 ・・・ 常温で固体 (肉類)
  • 不飽和脂肪酸 ・・・ 常温で液体 (魚、植物) です。

つまり、肉の脂質の大部分を占める 「飽和脂肪酸」は、
私たちの体内温度37度では、個体のまま、ということです。

つまり非常に消化に悪い。

人間より体温の高い牛や豚、鶏の脂肪は、消化が困難で、
腸内環境をいちじるしく悪化させるのです。

腸内環境が悪化すれば、アトピーを引き起こす原因となります。

   (魚の脂は、不飽和脂肪酸で、消化しやすい構造です。
    冷たい水の中で生命を育んでいるからです。)

肉の脂肪 「飽和脂肪酸」 が、腸の環境を悪化させ、
アトピー性皮膚炎・ぜんそく・花粉症・鼻炎の原因になる、ということです。

   (そして、飽和脂肪酸は、コレステロールや中性脂肪を増大させ、
    動脈硬化などの原因になります。)

アレルギー体質 と アラキドン酸



肉には、「飽和脂肪酸」だけでなく、「不飽和脂肪酸」 も含まれています。
「アラキドン酸」 です。

もう一度、上の図を見てください。

アラキドン酸は、オメガ6系の脂肪酸で、アトピーを悪化させる脂質です。

なぜ、アトピーを悪化させるかと言うと、
アラキドン酸は、私たちの体内で 「プロスタグランジンE2」 「ロイコトリエンB4」などに転換し、
それがIgE抗体の産生促進作用や、免疫系炎症を促進したりする働きをしています。
つまり、
アラキドン酸 ⇒ プロスタグランジンE2 ⇒ アトピー・喘息 ということです。

肉の脂肪「アラキドン酸」が、アトピー・喘息・花粉症・鼻炎 の 原因なのです。
   
( 逆に、オメガ3系の「EPA」 は、「プロスタグランジンE3」 「ロイコトリエンB3」などに転換し、
  アトピーを抑制する働きをします。)

実は、オメガ3系とオメガ6系は、競合して働き、アクセルとブレーキのような関係で
体のバランスを調整しています。

アラキドン酸も、私たちの肝臓細胞をつくったり、血圧調整をしたりと
有用な働きもある、「不可欠な」脂肪酸 です。

問題は、日本人の食生活の変化の中で、あまりに肉食が増え、
アラキドン酸が過剰になりすぎ、
アクセルがかかりっぱなしの状態になっていることです。

これがアトピー性皮膚炎やぜんそくの大きな原因になっているのです。
 (動脈硬化、高血圧、慢性の炎症などの原因にもなります。)

アラキドン酸は、レバー、鶏卵の白味、肉の脂肪 に多く含まれています。
極力減らすことが必要です。

 

    《 アラキドン酸 》
別名: n-6イコサテトラエン酸
性質: 酸化しやすく活性酸素の原因となる
過剰: アレルギー湿疹、アトピー性皮膚炎
     気管支喘息
     高血圧、動脈硬化、脂肪肝




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