Th2 と アレルギー体質の原因

Th2 と アトピー・喘息・花粉症・鼻炎

アトピー・喘息・花粉症などアレルギー性疾患が、
免疫 の働きから生じています。 (⇒「免疫とアレルギー」)

Th2 と アトピー・喘息・花粉症

そして、免疫には

  • 傷口から入るばい菌を即座に退治するなどの 「自然免疫」 と、
  • ウイルスやガン細胞など、高度な敵と戦う 「獲得免疫」 
    の2つがあり、

さらに 「獲得免疫」 には、
Th1、Th2 という、2つの戦い方があります。

免疫が Th2 にかたよると
ダニ・花粉・食物などにアレルギー反応を起こしやすくなるのです。
                  (⇒「自然免疫と獲得免疫とTh2」)

 Th1 と Th2 


免疫の司令塔の役割を担う ヘルパーT細胞
これには Th1、Th2 という異なった役割を持つ2種類があります。
 (Th0…幼少ヘルパーT細胞 から分化します。)

  • Th1 は、ウイルス・細菌 や ガン細胞 のように微細な有害物と戦う役割を持ち、
  • TH2 は、ダニ ・ カビ ・ 花粉 ・ バクテリア など異種タンパクを担当します。

つまり、
TH2 が増えると、ダニ、花粉、食物 などに反応しやすくなり

アレルギー性疾患の原因となる のです。

Th1 と Th2 は、Th0 から分化するわけですから、
どちらかが増えれば、どちらかが減る という関係にあります。

Th1 は、ガンやウイルスと戦う免疫システムですから
Th2 に偏ることは
アトピー・喘息・花粉症などアレルギー性疾患になりやすくなると同時に
ガンになりやすくなったり、インフルエンザにかかりやすくなったりしてしまうわけです。

免疫バランスを Th1 優位にすることはとても大切です。

  • Th1 は、マクロファージからの情報を受けると、IFN一γなどのサイトカイン(情報伝達物質)を出し、キラーT細胞、NK細胞を活性化させます。
    キラーT細胞、NK細胞は、パーフォリンという物質を出してがん細胞、ウイルスを攻撃します。
  • Th2 は、IL-4、IL5 などのサイトカインを出し、B細胞の抗体産生を刺激します。
    免疫とアレルギー」 で説明した、Ⅰ型アレルギーを起こす 「抗原抗体反応」 での攻撃です。


 Th2 への偏りを正すために


では、なぜTh2 に免疫バランスがかたよってしまうのでしょう?

【 Th2過剰に傾く原因と考えられるもの 】

★腸内細菌バランスが、「悪玉菌」優位に傾いていること

★ステロイド剤の影響 
     (胸腺という免疫訓練臓器の萎縮)
★カルシウム の不足 
     (免疫細胞間の情報伝達がうまくできなくなる)

などが大きな要因ではないかと考えられています。

ほかにも
 ・ストレス、 
 ・ホルモンバランスの乱れ、 
 ・自律神経の偏り、 
 ・環境ホルモンの摂取(エストロゲン様作用)、
 
などが指摘されています。

特に、腸の善玉菌 (乳酸菌、ビフィズス菌、エンテロコッカス菌など)は、
「Th1を優位にして免疫バランスを整える」働きが確認されており、
Th2 の過剰状態改善には、まず、腸内細菌バランスの改善が必要になります。

Th2 への免疫がかたよりという体質は、
先天的なものではありません。 (ごく少数の例外を除いて)

Th2 への偏りを正す対策は

● 腸内環境を整えること
  (オリゴ糖、食物繊維、納豆 などが有効です)
  (肉、砂糖 の取りすぎに注意する)
  (抗生物質など薬物を安易に取らない。
     医師の判断に従い、必要最低限に)
  (水道水を飲まない。…残留塩素の問題)

● カルシウム を十分取ること
  (佃煮、、にぼし、ひじき などを食べましょう。)
  (牛乳はNG)

● 規則正しい生活を心がけ、毎日ゆっくりお風呂に入る習慣などで、自律神経を整え、ストレスを緩和しましょう。

● 有害ミネラル、有害物質 をなるべく取らない。
  必要なミネラルをしっかり取る。
  (加工食品、レトルト食品を減らす。)

● ステロイド剤の長期使用からの脱却。

食事と生活改善で、免疫バランスを整えていくことが大切です。



免疫バランスが Th2 にかたよっていることが

アトピー・喘息・花粉症・鼻炎の原因です。

腸の善玉菌を増やして体質を改善しましょう。



アトピー・喘息・花粉症・鼻炎の 原因 ページ

水道水の塩素 Th2
腸内環境副腎皮質ホルモン
細胞ホルモン過酸化脂質
自律神経

カルシウム不足
亜鉛不足

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